もしWeb制作会社が「正直」だったら? 打ち合わせで起きがちな5つの沈黙

嘘をつけなくなった営業マンが、不動産業界の本音を次々と語ってしまうという設定が話題になりました。
もし同じことがWeb制作の打ち合わせで起きたらどうなるでしょうか。
おそらく会議室では、何度か沈黙が訪れると思います。
Web制作の現場では、言葉を選びながら説明する場面が多くあります。
しかし、もし「正直すぎるWeb制作会社」があったとしたら、打ち合わせではどんな会話が生まれるのでしょうか。
今回は、実際の現場でもよくある「会議室が静かになる瞬間」を紹介します。
このサイトの悪いところを教えてください
打ち合わせで、こう言われることがあります。
「当社のサイトの悪いところを教えてください。」
率直な意見を求められている以上、こちらも率直に答えます。
例えばこんなポイントです。
・情報が整理されていない
・ユーザーが何をすればいいのか分かりにくい
・スマートフォンで見づらい
・企業の強みが伝わっていない
Webサイトは見た目だけではなく、情報構造や導線設計など様々な要素が組み合わさって成り立っています。
そのため、問題点を整理して説明していくと、それなりの時間がかかります。
そして一通り説明し終えるころには、会議室は少し静かになります。
ただ、この時間は決して無駄ではありません。
現状を正しく理解することは、Webサイトを改善するための第一歩だからです。
良いWebサイトの条件とは?
もう一つよく聞かれる質問があります。
「良いWebサイトとは何ですか?」
デザインがきれいなこと。
最新の機能があること。
こうした点が挙げられることも多いですが、本質はもう少し地味な部分にあります。
Webサイトは企業の情報を社会に公開するメディアです。
そのためまず重要なのは、社会規範に沿った情報発信になっているかという点です。
例えば、
・誤解を招く表現をしていないか
・実態と異なる説明になっていないか
・情報が正確に整理されているか
こうした基本が整って初めて、ユーザーにとって信頼できるサイトになります。
この話をすると、やはり会議室は少し静かになります。
派手ではありませんが、Webサイトにとって最も重要なのは「信頼」です。
この機能を入れたいのですが
Web制作の相談では、機能についての要望もよくあります。
「こういう仕組みを入れたいのですが」
もちろん多くの機能は実装可能です。
しかし中には、
・ユーザーを誤解させる仕組み
・実際の内容と異なる表示
・倫理的に問題がある表現
といったケースも存在します。
技術的には作れる場合でも、作るべきではないと判断することもあります。
Webサイトは企業の顔です。
一時的な集客のために信頼を損なうような仕組みを導入してしまうと、長期的には企業のブランドに影響する可能性があります。
こうした理由を説明すると、やはり会議室は静かになります。
WordPressだから簡単に更新できますよね?
Web制作の打ち合わせでは、WordPressの話題が出ることもよくあります。
「WordPressなら簡単に更新できるんですよね?」
「だから内容は自由に変更できますよね?」
確かにWordPressはCMS(コンテンツ管理システム)です。
文章や画像を更新できる仕組みがあることは事実です。
しかしここで、少し誤解が生まれることがあります。
更新できることと、自由に構造を変更できることは別の話だからです。
Webサイトはデザイン、レイアウト、情報構造などが組み合わさって設計されています。
そのため、文章を更新することはできても、ページ構成そのものを自由に変更すると、サイト全体のバランスが崩れてしまうこともあります。
例えば、
・レイアウトが崩れる
・導線が分かりにくくなる
・デザインの統一感がなくなる
といった問題が起きることもあります。
WordPressは便利なツールですが、あくまで「設計されたサイトを運用するための仕組み」です。
サイトの構造そのものを変更する場合には、設計の視点が必要になります。
この話をすると、やはり会議室は少し静かになります。
一般的にはこうですよね?
打ち合わせの中では、「一般的には」という言葉もよく登場します。
「一般的にはこういうサイトが多いですよね」
「普通はこうするものですよね」
もちろん、Web制作にもトレンドや傾向はあります。
しかし「一般的」という言葉だけで判断してしまうと、本当に必要なものが見えなくなることもあります。
なぜなら、Webサイトの役割は企業ごとに違うからです。
ある会社にとっては採用が重要かもしれませんし、別の会社にとっては問い合わせや資料請求が目的かもしれません。
つまり、
良いWebサイトの形は、企業によって変わるということです。
そのため、制作の現場では「一般的にどうか」よりも、
・この会社は何を伝えたいのか
・どんな人に見てもらいたいのか
・サイトを通して何を実現したいのか
といった点を整理することが重要になります。
この話をすると、また少し会議室が静かになります。
正直に話す時間は、決して無駄ではない
Web制作の打ち合わせでは、ときどき会議室が静まり返る瞬間があります。
それは、問題点や前提条件を率直に共有している時間でもあります。
Webサイトは単なるデザインではありません。
企業の情報を社会に届ける、重要なコミュニケーションの場です。
だからこそ、
・目的は何か
・誰に伝えたいのか
・どんな価値を届けるのか
こうした点を丁寧に整理することが大切になります。
少し正直すぎる会話になることもありますが、その対話の中から、本当に意味のあるWebサイトが生まれていきます。
Webサイトのリニューアルを検討する際には、ぜひ一度「本当に伝えるべきことは何か」を見直してみてください。
それが、長く使える企業サイトを作るための第一歩になります。



