Web制作は本当にオワコンか!?現場の人が考えてみた。
Web制作とはその名の通り、WebサイトやWebシステム・アプリケーションを指します。
ちなみにオワコンとは、終わったコンテンツを意味します。
はじめに
大半のWebサイトは、コンテンツではなく媒体そのものです。
コンテンツは、Webサイトに掲載される文字やら画像やらが殆どなので、今回の場合は、「Webサイトを作ること自体が、時代に削ぐわなくなったのか」について検証します。
今回はよく言われる、「ノーコードを使えば、コーダーっていらないよね。」をベースにローコード・ノーコードの是非、コーダー不要論、現場の実情、この3点からお話をします。
ローコード・ノーコードについて
少量のコード量で制作が行えるローコード、ソースコードを書けない人でも、制作が行えるノーコード。
この2つについて具体例をあげつつ書いていきます。
まず、インターネット大手の企業は、自社のサービスとしてこの手のサービスは使わないでしょう。
理由は単純に、サービスの実現性がないからです。
一般的なWebサイトと異なり、膨大なコード量が必要となる開発では、既存のローコード・ノーコードを使うメリットはありません。
では、一般的な企業のコーポレートサイトはどうでしょうか。
ホスティング先が決まっていない場合は、ローコード・ノーコードを使うメリットはあります。
既にホスティング先が決まっている場合は、ローコード・ノーコードは難しいケースが多々あります。
お客様でサーバーを既に持っている場合、サーバーにご納品という流れが一般的かと思いますが、外部のサーバーにデプロイ出来ないサービスの場合、利用することが難しいでしょう。
また、ご納品後に新たな機能が追加される想定や、外部サービスとの連携が加味されますので、ノーコードで制作したサイトだと行き詰まりとなります。
ちなみに当社の場合
当社のWebサイトも、一般的には何らシステム化されていないただのHTMLですが、裏側で結構なアプリケーションが動作しており、それと連携させることによりノーコードでは実現が難しい運用コストの削減をおこなっています。
初回のコストを割くか、運用のコストを割くか、この違いは長期的な運用を視野にすると大きな差が発生します。
ノーコードで作った場合の著作はどうなっているの?
知らん
コーダーは不要か?
HTMLマークアップ、CSSの作成というのが、コーダーの役割になりますが、
例によって10年近く前から、コーダー不要論はありました。
単純なマークアップならデザイナーでもできる。
jQueryを使ったDOM操作は、デザイナーでもできる。
こういった話題です。
実際、単純なHTMLマークアップの場合、デザイナー+ノーコートで十分ですが、昨今のリッチリザルトを兼ねたHTMLマークアップの場合、デザイナーでは不十分の可能性があります。
フレームワークを用いている場合、デザイナーは恐らく均衡を壊します。(そしてエンジニアの機嫌が悪くなります)
こういった切り口でいくと、コーダーという役割の必然性が見出せると思います。
(コーダーのスキル・業務範囲にもよりますが・・・。)
分業をおこなっている企業では、五月雨式にデザインの出来たページからコーディングに入っているのではないでしょうか。
そういった場合、デザイナーではリソースが不足する可能性もあり、かと言ってフロントエンドは長期的なプロジェクトに携わっている可能性もありますので、コーディングの実装が難しいというケースもあります。
そういった場合に、コーダーという役割の重要性も見出せるかと思います。
番外編 デザイナー不要論
いわゆるBootStrapやelementなどUI構築が容易に行えるコンポーネントさえあれば、デザイナーは不要という考え方です。
実際のところ、デザインがなくても一応の完成はできますし、WordpressをはじめとしたCMSではテンプレートを提供しているため、コーディングから入ることもできます。
こういった○○不要論を持ち出していくと、小中規模ではFirebaseを利用するという選択肢もありますので、おそらくフロントエンドのみが残るでしょう。
(そう考えると、Web開発に至っては、高度なフロントエンド開発が行えるデザイナーが最強ポジションなのか・・・。)
この手の話題で結論を出すことは不可能ですので、デザイナーであれ、コーダーであれ、雇用している企業や案件によって立ち位置が変わる。という認識で良いのではないかと思います。
本当に不必要なのは、我々人類だよ・・・。
どうした、急に・・・
AIがそう結論付けたんだ。
現場の実情
世の中には想定できない事象がいくつかあります。
例えば、天気予報のAPIより現在の天気情報を取得、取得後に雨なら背景を雨にする、雪なら背景を雪にする。
こういった要望があるお客様も実際おります。
そして、こういった要望は構築を進める上で突然発火します。(いわゆる鶴の一声)
つまりノーコードの場合やローコードの場合は必然的に無駄骨となります。
ノーコードやローコードがあれば、コーダーいらないよね。という議論はこういった事象では通用しません。
そして、こういった事象は中小企業様の案件では結構あります。
経験上、少なくともはぐれメタルの遭遇率や、ポケモンの急所率に比べて比較的高い傾向にあります。
フリーランスの活用
昨今では、フリーランスが多くなっていることもあり、コーディングのみ外注をする企業もあるかと思います。
一定の品質で成果をあげてくれる場合、社内コーダーは不要と考えがちですが、修正や更新の作業が発生することを加味した場合、社内にコーディングを理解している人が必要です。
白背景に白文字で「黒」って書いて欲しい。
あああああああああああああああああああ!!!!!
まとめ
一概にだれかの職業が終わっているという考えは、ナンセンスである。
コンピュータ技術の発展により、今後は多くの人が職につけず、資本主義による貧困の差が激しくなるかもしれません。
それでも同じスキルのみを極めた場合、効率化では具現化できない「職人技」を身につける可能性もあります。
そういった技術には需要がありますので、夢がひろがりんぐですね。
(0と1のコンピュータの世界では微妙かもですが・・・)
遊び人の職業は、ずーっと残りそうだね〜